取引先の信用調査をする方法 

ネットビジネス聖書(バイブル)

製品や商品を販売して代金を回収するまでは、取引先に信用供与していることになります。これを与信といい、取引先にお金を貸していることと同じことです。その代金回収確実性を管理することが与信管理です

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訪問した際のチェックポイント


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企業活動においては、新人、経験の浅い営業担当者が、会社を代表して取引先を訪問するケースが起こりえます。

その際、信用調査のための情報収集を行う上でのチェックリストがあれば調査はやりやすくなります。

以下は、営業担当者が取引先を訪問した際にチェックするポイントです。

<新規取引の場合>

会社の実在性

会社がそこにあって、事業を行っているかどうかを確認します。

たとえば、製造業の場合は、実際に製品を製造して出荷しているか、卸売業なら、商品を仕入れて販売しているか、小売店は、店舗に十分な商品が陳列されており来客があるかなどをチェックします。

訪問する前に、商業登記の登記事項証明書を確認して、所在地と事業の目的が実態と合致しているかどうかをチェックします。

製造業の場合は本社と工場が、卸売業では本社と倉庫が、小売業では本社と店舗が別の場所にある場合は、必ず工場や倉庫、店舗も訪問して実在性を確認する必要があります。

取込詐欺に遭うケースの原因は、実在性の確認を怠った場合がほとんどです。

<代表者との面談>

代表者の人格・識見

取引の相手として人格に不安はないかをチェックします。たとえば、他人の話をきちんと聞けるか、公私混同が見られないかなどです。

同業者や近隣での評判にも留意します。中小企業においては、経営者が特に重要な位置づけを占めます。

そこで、取引がどんなによい条件でも、経営者が信頼できないと判断した場合には取引は控えなくてはなりません。

代表者が自社の現状を正確に把握しているか

何もしなくてもずっと安定して経営状態がよい企業は存在しません。

企業経営には、つねに改革や改善の実行が求められています。

もし、代表者が現状を把握していなければ、何をどのように改革し、改善していくかのベースになるものがないということです。

つまり、改革や改善を行うことは困難です。

代表者が意思決定をきちんとできるか

意思決定のできない経営者には注意が必要です。

いくら人間として魅力がある経営者でも、意思決定のできない人は、魅力のあるビジネスの相手ではありません。

経営の実権はだれが握っているか

面談している代表者が経営の実権者ではない場合は、その理由を確認するとともに、実権者との面談の場を設定してもらいます。

実権者と面談したうえで、取引に不安がないことを確認してから取引を行います。

代表者の健康状態に不安がないか

代表者がきちんと仕事に打ち込める状態であるかどうかを確認し、代表者の健康面に不安があったり、高齢の場合には、後継者の有無についても確認します。

代表者が交代を余儀なくされるような可能性が高い状態で後継者がいない場合には、取引の縮小や解消も考慮します。

経営方針が堅実か

中長期的に企業を維持発展させる姿勢を持っており、リスクの高い経営を行っていないかを確認します。

リスクの高い経営を行っている企業との取引は、たとえ、大口で利益率の高い取引を持ちかけられても、前金あるいは引渡時に現金決済する条件で取引するか、換価性の高い保全を確保したうえで取引するなど、慎重になる必要があります。

本業がおろそかになっていないか

業界活動や仕事以外のことに力を入れすぎて、本業がおろそかになっている企業は、業績が悪化するリスクが高まり、場合によっては倒産に至ることもあります。

そこで、本業をおろそかにする代表者が経営する企業との取引は慎む必要があります。

自社製品・商品を熟知しているか

自社の製品や商品についてうまく答えられない代表者が経営する企業は、先行きが厳しいことが予測されます。

また、取込詐欺を目的としてダミーの経営者を立てている可能性があります。

自社のビジネスモデルを明確に説明できるか

どのような事業構造で、キャッシュ・フローを獲得しているのかをきちんと説明できるかどうかを確認します。

ビジネスモデルの説明を聞く場合には、実現可能性があるかどうかに留意します。

現実的な将来のビジョンがあるか

成長・発展する企業は、明確なビジョンを持っています。

また、中小企業では経営者がすべてです。

そこで、経営者が中長期的に企業存続のためのビジョンを持ち、実現に向けた仕組みを構築して実行しているかを確認します。

業界や自社の課題を理解し、解決に向けて取り組んでいるか

問題のない企業は存在しません。

そこで、自社の課題を明確に認識し、解決に向けて取り組んでいるかどうかが重要です。

自社の問題点とその解決策を、第三者に客観的に説明できる経営者こそ優れた経営者です。

感覚ではなく数値で把握しているか

優れた経営者は自社の実態を数値で正確に把握しています。

資金繰りや決算書を、感覚ではなく数値として理解しているかどうかを確認します。

代表者の不在が増えていないか

資金繰りが忙しい企業の代表者は、金策に走るために不在になりがちです。

また、民事再生手続きや破産の申立等の法的手続きを準備している場合は、代表者がアポイントメントを断ったり、連絡がつかなくなったりする傾向があります。

つまり、代表者が不在になりがちな企業は要注意です。

倒産歴や融通手形を操作した履歴がないか

倒産歴や融通手形を操作した履歴は、与信判断上マイナスになります。

代表者の家庭は円満か

特に同族企業の場合、代表者が男性で、配偶者が財務や経理、総務の部署をしっかり守っている企業は堅実な場合が多い傾向にあります。


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<代表者以外の役員について>

代表者以外の役員が会社の方針を明確に認識し、方針に沿った業務を遂行しているか

組織が有効に機能するためには、内部の結束が不可欠です。

会社が目標を実現できるように、組織としてまとまって運営されているかを確認します。

代表者以外の役員が会社の方針に対する批判が多い場合や、代表者を含めた役員間で内紛のある企業は要注意です。

役員が頻繁に入れ替わっていないか

重要な職責を担う役員が近い将来退職する予定であったり、役員が頻繁に入れ替わっている場合は、経営が危機的な状態にある場合があります。

<従業員について>

電話や受付の応対がきちんとしているか

アポイントメントをとるために電話をかけることは、信用調査のための貴重な機会です。

ベルが鳴ったら受話器をすぐにとる、ビジネスにふさわしい言葉遣いである、不在の場合は待たせずにその旨を回答できるなど、従業員がきちんとした応対をできるかをチェックします。

受け答えが丁寧すぎたり、必要以上に親切すぎる企業も、経営内容が悪い場合が多く要注意です。

従業員に覇気があるか

業績のよい会社の従業員は、動きがきびきびしています。

動作がだらしない社員が多い会社は要注意です。

退職者が増加していないか

経営状態が悪化している企業は、退職者が増加する傾向にあります。

社外で会社の悪口を言う社員が増えていないか

賃金カットや遅配について話しているような場合は要注意です。

<事務所について>

社員がきちんと仕事をしているか

取込詐欺においては会社の実在性そのものを偽装している場合があるので、社員がきちんと仕事をしているか、什器備品はきちんとあるかをチェックします。

疑わしい場合は、近所や交番で様子を聞いてみたり、アポイントメント以外の時間に様子を見に行ってみます。

整理整頓されているか

トイレが汚い企業は要注意だといわれています。

トイレを見る機会がなくても、清掃が行き届いていない企業や、雰囲気がよどんでいる企業は、経営が危機的な状況にある場合が多いので要注意です。

不審な人や見慣れない人が出入りしていないか

通常の金融ではありえないような回収の督促を受けていたり、応対に苦慮するような電話が頻繁にかかってくる企業は要注意です。

<工場・倉庫について>

工場や倉庫を見学させてくれるか

企業機密が多い場合を除くと、通常は工場や倉庫を見学させてくれます。

自社のことを知って欲しいと考えている場合や、商品や製品に自信がある場合は、工場や倉庫を見て欲しいと思うのが自然なのではないでしょうか。

しかし、合理的な理由がないのに見学を断る場合には要注意です。

合理的な理由で断られた場合には、見学に都合のよい日を設定してもらったり、代表的な製品や商品を見せてもらうようにするとよいでしょう。

工場の稼働率はどうか

恒常的に工場の稼働率が低下している場合は、受注の減少や設備投資の失敗が疑われます。

そこで、工場の稼働率が高いかどうかを確認します。

工場のレイアウトが効率的か

製造工程が非効率な場合は、コスト競争力が弱くなる要因となります。

工程順に工場を案内してもらうと、レイアウトが効率的かどうかがわかります。

工場や倉庫が整理整頓されているか

整理・整頓・清掃・清潔・躾を5Sといいますが、それができているかどうかをチェックします。

5Sができていないということは、基本ができていないことでもあります。

従業員の勤務態度はきちんとしているか

工場を支えるのはひとりひとりの従業員です。

従業員が仕事にルーズな工場は要注意です。

きちんと挨拶ができるか、安全管理や服装がきちんとしているか、動作に無駄がないかをチェックします。

工場内の数字を理解しているか

工場を案内してくれる人に、稼働率や不良率、歩留りについて質問して、数字を明確に回答することができ、現在取り組んでいる改善策について説明できる企業は信頼できるといえます。

在庫の状況はどうか

原材料は必要なものをすぐに取り出せるか、製品・商品は先に製造されたものや仕入れたものから出荷されているか、陳腐化した在庫や過大な在庫がないかをチェックします。

陳腐化した在庫は、使用していないスペースに保管されている場合が多いので、工場や倉庫を案内してもらうときに、見せたがらない場所がある場合は、質問して反応を探ってみるとよいでしょう。

<小売店舗について>

顧客を呼べる店舗か

店舗の立地はよいか、品揃えや価格設定が適切か、効果的な販促が展開されているか、接客は適切か、営業時間は適切かなどの観点から、顧客を呼べる店舗かどうかをチェックします。

<製品・商品について>

取扱製品や商品に十分な市場があるか

市場規模が縮小したり、有力な代替品が市場に投入されている場合、どんなに優れた商品や製品を扱っていても、売上が減少する懸念が高まります。

また、ライフサイクルの短い製品や商品を扱っている企業や、市場規模が縮小し、将来性のない製品や商品にこだわっている場合にも要注意です。

そこで、次の製品や商品を開発しているかどうかをチェックします。

ただし、市場規模が縮小していても、自社の製品や商品が確固たる地位を築いている企業は、当面の見通しに不安はないといえるでしょう。

技術力や開発力があるか

市場のニーズに応えた製品を開発する能力や、商品を仕入れる力があるかをチェックします。

また、最近の新製品開発実績を聞いてみます。

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